「確信犯は誤用」指摘する人がうざい!その他のツッコまれやすい誤用

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「確信犯は誤用って指摘されると、なんだかイラッとしてしまう…」そんな経験、ありませんか?

日本語には、意外と知らない「誤用」が溢れています。

この記事では、よくある誤用の代表例「確信犯」を取り上げ、なぜ誤用指摘がストレスを感じさせるのか探ります。

さらに、ツッコまれやすい誤用がある言葉についても紹介します。

日本語の奥深さを感じつつ、言葉選びの意識を変えてみるきっかけにしてください。

目次

確信犯の”本来の意味”と”誤用”

よく誤用と言われる「確信犯」という言葉にはそもそもどのような意味があるのでしょうか。

「確信犯」という言葉の起源

「確信犯」という言葉はもともと法律用語で、「自分の行いが正しいという信念に基づいて行われる犯罪行為」のことです。

正しいと思って行っていたことが実は犯罪行為だった、といったときに「確信犯」が使われます。

特に政治的、思想的な正義に基づいて行われることが多く、テロや環境保護団体のデモなどがイメージしやすいと思います。

この言葉は、ドイツの法哲学者ラートブルフによって提唱されました。

彼は、法律では犯罪とされる行為でも、道徳や宗教、政治など他の価値観から見ると正当化される行為に対して、刑罰とは異なる扱いを提案しました​​​​。

一般に広まっている誤用

しかし、現代では「確信犯」の意味が誤解され、多くの人に「悪いことを知っていて行う行為」と誤って解釈されています。

この誤解は、メディアでの間違った使い方が多いことや、「確信」の言葉が「悪いことを理解している」という意味に捉えられやすいことから起きています。

「法律で禁止されていることを知りながら信号無視をしてる人」に対して「あの人は確信犯だ」というのは誤用になります。

実際に文化庁が行った調査では、7割近くの人が「確信犯」の誤った意味を持っていることが明らかになりました​​。

誤用の指摘がうざい!なぜ指摘されるのか

日常会話でよく使われるにも関わらず、その正しい意味が誤解されやすい「確信犯」。

このような誤用を指摘されると、なぜ多くの人が不快に感じるのでしょうか?

誤用を指摘する人は、知識を誇示したい、あるいは相手を教育したいという意図があると受け取られがちです。

しかし、実際には指摘する側にも様々な動機があります。

指摘されると不快に感じる理由

誤用を指摘されると不快に感じる理由は、主に以下の要因によるものです。

  1. 自尊心の傷つき: 人は一般に、自分の能力や知識に自信を持っています。誤用が指摘されると、それが自分の知識や能力への否定と受け取られ、自尊心が傷つくことがあります。
  2. 公の場での恥ずかしさ: 誤用が他人によって公に指摘されると、恥ずかしさや屈辱を感じることがあります。これは特に、社会的地位やプライドを重んじる文化や環境で顕著になります。
  3. 攻撃的な指摘の仕方: 指摘の仕方が攻撃的であったり、非建設的な批判である場合、人は防御的になりやすく、不快感を強く感じます。
  4. 学習の機会として受け止められない: 成長や学習の機会として誤用の指摘を受け止めることができれば、不快感は軽減されますが、多くの人は直ちにそのような視点を持つことが難しいです。
  5. 個人の価値観やアイデンティティへの挑戦: 言語の使用は個人のアイデンティティや価値観と密接に関連しているため、誤用の指摘はこれらを否定するものと受け取られることがあります。

これらの要因は相互に影響し合い、誤用を指摘された際の不快感を高めることがあります。

重要なのは、誤用の指摘がコミュニケーションの一環として建設的に行われること、そして受け手がそれを個人的な攻撃ではなく成長の機会として捉えられるような環境があることです。

指摘する人の心理と動機

指摘する人たちもまた、様々な動機を持っています。

彼らの行動の背後にある心理を理解することは、このような状況をより良く乗り越えるためのキーとなります。

知識共有の願い

多くの場合、人々は単に知識を共有したいという動機から誤用を指摘します。

彼らは、相手が間違いを犯していることに気づき、正しい情報を提供することで助けたいと考えているのです。

完璧主義

一部の人々は、完璧主義の傾向があります。

彼らは細部にまで気を配り、正確さを重視するため、誤用を見過ごすことができません。

コミュニケーションの質の向上

職場などの環境では、コミュニケーションの質を高めるために誤用が指摘されることがあります。

明確で正確なコミュニケーションは、誤解を防ぎ、効率的な作業の流れを確保する上で重要です。

誤用を指摘されたときの適切な対応方法

誤用を指摘されたとき適切に対応することで、不快な状況をポジティブに変えることができます。

感謝の気持ちを表す

まず、指摘に感謝することから始めましょう。

相手があなたの知識やスキルの向上を願っていることを認識し、その努力に感謝することが大切です。

誤りを受け入れる

誤りを認めることは、学習と成長の第一歩です。

自分の間違いを受け入れることで、より強い自己認識と改善への道が開かれます。

フィードバックを活用する

受けたフィードバックを活用し、将来同じ誤りを犯さないようにしましょう。

これは、コミュニケーション能力を高める絶好の機会です。

建設的な対話を行う

指摘された内容について疑問がある場合は、建設的な対話を通じて理解を深めましょう。

相手との対話は、両者の理解を深め、より良い関係を築く機会となります。

誤用を指摘されたときの対応は、単なる言葉の問題を超えて、人間関係や自己成長においても重要な意味を持ちます。

ツッコまれやすい誤用

言葉の誤用は、「確信犯」に限らず日本語の中に数多く存在します。

ここでは、特にツッコまれやすい、つまり日常的に使用されることが多く指摘されやすい誤用を紹介します。

意味が誤用されがちな言葉

以下の表では、意味を間違って使われやすい言葉と、その正しい意味をまとめました。

言葉誤用されがちな意味本来の意味
遺憾に思う申し訳ないと思う思い通りにいかなくて心残りに思う​
穿った見方疑った見方、ひねくれた見方物事の本質を的確に捉えた見方​
外向的社交的、明るい性格外部の世界に関心を持つこと​
琴線に触れる感動する、心に響く音楽で特定の音が他の弦を共鳴させること​
檄を飛ばす勢いよく叱る、厳しく命令する軍令や命令書を出すこと​
姑息卑怯、ずるい一時的な解決を図ること​
触り最初の部分、序章さわること、触れること​
潮時退くべき時、終わりの時潮の満ち引きのタイミング​
失笑笑えない、滑稽思わず笑ってしまうこと​
ぞっとしない怖くない非常に怖い​
情けは人の為ならず他人に優しくすること自分にも良い結果をもたらすこと​
なし崩し徐々に崩れていくこと特に計画せず自然に事が進むこと​
煮詰まる物事が行き詰まる食物が十分に煮えること​
にやける思わず笑う煮えたぎる、沸騰する​
破天荒常識を破る、型破り天を壊すほどの大事件​
憮然がっかりする、意気消沈気落ちしている様子​
噴飯もの笑える、滑稽笑って飯を吹き出すほどのこと​
役不足力不足役割が少なすぎること​

使い方が誤用されがちな言葉

以下の表では、日常会話でよく使われるが間違って使われやすい言葉とその正しい使い方をまとめました。

誤用正しい言葉意味
愛想を振りまく愛嬌を振りまく周囲に好感の持てる態度・言動を取ること
青田刈り青田買い企業が卒業予定の学生に早くから内定を出すこと
明るみになる明るみに出る隠されていたことが公になる
足下をすくわれる足をすくわれる相手に隙を付け込まれて失敗させられること
怒り心頭に達する怒り心頭に発する凄まじい怒りが込み上げてくること
石にしがみついても石にかじりついても是が非でも耐えること
下への大騒ぎ下への大騒ぎ大勢の人々が慌てふためき混乱しているさま
押しも押されぬ押しも押されもせぬ実力があり揺るぎないこと
汚名挽回汚名返上汚名を受ける前の元のよい状態を取り戻すこと
お目にかなうお眼鏡にかなう目上の人に力量を認められること
した矢先する矢先動作を完了する直前を意味する
先三寸先三寸「しかめつら」は間違い
シュミレーションシミュレーション模擬実験や想定を意味する言葉
(ふんいき→ふいんきの様な言い間違いを音位転換という)
雪辱を晴らす雪辱を果たす以前はずかしめられた相手を見返すこと
一つ返事二つ返事すぐに返事をする様子
汚名を晴らす汚名をそそぐ汚れた名声を清める意味
危機一危機一危険な状況に陥りながらも何とか逃れる様子
見かけ倒れ見かけ倒し見た目は良いが実際は期待に反する意味

ここでは一例として取り上げましたが、普段から誤用として使われている言葉はこれ以外にも数多くあります。


誤用を楽しむのもあり

日本語の誤用には、時に面白さや学びの要素が含まれています。

言葉の正しい理解は、単に正確な表現を使うこと以上の意味を持ちます。

それは、言葉の背後にある文化や歴史、そしてその言葉が生まれた背景を理解することにつながります。

誤用から学ぶ日本語の奥深さ

日本語における誤用の一つ一つは、その言葉がどのように使われてきたか、どのような変遷を経てきたかを教えてくれます。

例えば、「確信犯」も誤用が定着し正しい意味として辞書に載ることも多くなりました。

このように時代と共に意味が変化する言葉もあります。

これを知ることは、言葉だけでなく、その時代の人々の考え方や価値観を知ることにもつながります。

誤用の認識がもたらすコミュニケーションの変化

誤用を正しく理解し、適切に使い分けることができれば、より深いレベルでのコミュニケーションが可能になります。

正しい言葉選びは、相手に対する敬意を表し、また、自身の表現力を高めることにも繋がります。

言葉を正しく使うためのコツ

言葉の正しい使い方を身に付けるには、日頃から言葉に対する意識を持つことが重要です。

読書や文章を書く機会を増やし、新しい言葉や表現に触れることで、語彙力を高めることができます。

また、誤用を恐れずに積極的に言葉を使い、適宜学び直す姿勢も大切です。

言葉の誤用に関する理解は、日本語という言語をより深く味わうためのスパイスとなるでしょう。

誤用を知り、正しい使い方を身に付けることで、言葉を通じたコミュニケーションがより豊かなものになります。

まとめ

この記事では、日本語における「誤用」とされる言葉とその正しい意味について深く掘り下げました。

言葉の誤用が生じる背景には、時代の変遷や言葉の伝播の仕方など、様々な要因が関わっています。

また、誤用を指摘される際の心理や、指摘する側の動機についても考察しました。

言葉はコミュニケーションの基本であり、その正しい使い方を知ることは、相互理解と関係構築の重要な一歩です。

誤用の正しい理解を深め、より豊かな言葉の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。

最後に、本記事が読者の皆さんの言葉に対する興味や理解を深めるきっかけとなれば幸いです。

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